【AE初心者用】流れる線の背景(流背の作り方)

AfterEffects

はい!どうも早島です!今回はアニメのイメージ背景でよく使われる「流背」のチュートリアルです。

流背(流れる線の背景)とは

流背とはアニメや特撮などで多く使われる演出で進行方向に向かって流れる力などを線で表現することによってスピード感や勢いを出すイメージ背景の一つです。
主にキャラクターやモノがセンターにあり、その周りを線が飛び交っているイメージで使われます。
デジタルでかっちりとした流背や、作画でしっかりと書かれた流背など種類もたくさんあり作品のテイストにあった流背を表現することが大切です。
流背によって背景のBGの作画コストを抑えたり、実景では表現できない勢いや、ニュアンスを表現できます。使いどころや作品によっては使うことで安っぽくなってしまう場合もあるので注意が必要です。

流背の作り方

今回はこちらの手描きのニュアンスがある流背を作っていきます。使用ソフトは「Adobe Aftereffects」です。使用プラグインは前回「Aftereffects プラグインの入れ方」で紹介した「UnMult」を使っています。DL、インストール方法はこちらからどうぞ。

この流背は主に流背の線(細め)、流背の線(太め)、背景色の3レイヤーで構成されています。
一番上の調整レイヤーは「ポスタリゼーション時間」値12にしてコマ落とし」をしているレイヤーです。

手順1/8

まず背景色の平面レイヤーを作って全体の色のイメージをつかみます
次に平面レイヤー複製し、複製したレイヤーの名前をわかりやすいように「流背の線(太め)」に変えて、エフェクト>ノイズ&グレインから「フラクタルノイズ」を適用します。

手順2/8

いい感じにコントラストや明るさを触って黒と白がはっきりと分かれつつ、ニュアンス(ぼやけている部分)が少しついているようにするのがポイントです。

手順3/8

次にフラクタルノイズのトランスフォームの欄にある「縦横比を固定」のチェックを外します。こうすることによって「スケールの幅」と「スケールの高さ」のパラメーターが表れて、スケールの値をそれぞれ触ることができるようになります。今回は縦の流背にするので、スケールの高さの方を伸ばしてスケール幅は縮めます。数値のギャップを大きくして引き伸ばして下さい。

手順4/8

このままでは止まったただの線なので、これを動かしていきます。
展開のオプションを開いてランダムシードにエクスプレッションを追加します。歯車マークをキーボードのAltを押しながらクリックします。タイムラインのレイヤー部分に文字を打てるところが出てくるので、そこに「time*60」と打ってください。これの意味は1秒間x60の値を代入するという意味です。これをすることによってキーフレームを打たなくても勝手に値を変更してくれます。

エクスプレッションの使い方が分かたないという方は「はじめてのエクスプレッション」の記事で紹介しているので一旦読んで戻ってきてください。

手順5/8

次にエフェクト>カラー補正から「CC Toner」適用してTonesをプルダウンから「Duotone」にしてHighlightsの色を好きな色に変更してください。(なるべく背景色と同系統の色にすると統一感が出ます)

ここまでできたらほぼ完成です。この線に「擦れ感」を出していきましょう。

手順6/8

前回入れた無料プラグイン「UnMult」を適用すると黒い部分が消えます。そしてこれをエフェクト>スタイライズから「ラフエッジ」を適用し削ります。
エッジの種類、縁、エッジのシャープネス、スケールなどの値を変更して好みの削れ具合に調整してください。

手順7/8

次に「流背の線(太め)」レイヤーを上に複製して名前を「流背の線(細め)」に変更します。レイヤーにかかっている「CC Toner」を削除して白ver.を作ります。このままだと重なってしまっているので「フラクタルノイズ」の値を変更します。主にスケールの幅を「流背の線(太め)」より小さい値に設定して細い線を作ってください。また展開を適当な値に設定して線のタイミングを変えます。

手順8/8

最後にキャラクターが入るであろう所にハイライトを入れていきます。
「背景色」レイヤーの真ん中をマスクで切って、「マスクの境界線のぼかし」の値を200位にしてぼかします。そこにエフェクト>スタイライズから「拡散」を適用しぼかした部分にざらざらの質感を追加します。エフェクト>チャンネルから「単色合成」を適用しマスクで切った部分を任意の色で埋めます。

これでほぼ完成ですが、激しく動き過ぎています。最後に新規調整レイヤーを作成してエフェクト>時間の「ポスタリゼーション時間」を適用してコマ落としします。今回は値を12にしました。

以上で完成です。おつかれさまでした。

まとめ

いかがでしたでしょうか、今回はアニメ撮影のイメージ背景の一つの「流背」の作り方のチュートリアルでした。
今回の流背をアレンジしてオリジナルの流背を作ってみてください。

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